超トーク力 心を操る話し方の科学 メンタリストDaiGo

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かつて一世を風靡したメンタリストDaiGoさんの著書です。

日本人は交渉がヘタとよく言われますし、それは事実です。外国では普通に高校生や大学生が交渉術を学びます。

そもそも社会科学という学問領域は、究極的には「人間の意思決定」に関する研究といっても過言ではありません。

人はリスクに対して、つねに同じように向き合えるわけではありません。ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、プロスペクト理論の中で、リスクと確率について非常に示唆に富む研究結果を公開しています。

500円を拾ったときの喜びを想像してみてください。うれしいですよね。一方で、500円を失ったときの悲しみを想像してみてください。悲しいですよね。

500円を拾った喜びはあっという間に消滅するのに対して、500円を失った悲しみはかなりの時間引きずりますよね。

同じ500円なのに、それを手に入れたときと、失ったときとで、なぜこれほどの違いが出てしまうのでしょうか。

それは、私たちが、ほぼすべてリスク回避型の人間だからです。

原始時代を想像してみてください。「あっちに美味しい木の実があるよ」といったポジティブな情報は聞き逃したとしてもそこまで大きな問題はありませんよね。美味しい木の実が食べれないくらいです。いっぽうで、「あっちに人間を食べる怪獣がいるよ」といった情報を聞き逃したらどうでしょう。これは致命的ですよね。リスクに鈍感な人間は、時代の流れとともに淘汰され、いま生き残っている人類はみんなリスクに敏感だった人類の子孫なのです。

交渉術ではこのような人間の特性を利用して、相手の意思決定をコントロールしていきます。

多少の数学を使いますが、交渉術は生まれつきや感覚ではなく、勉強して身に着けられる技術です。また、文系である社会科学の学問領域のなかで、もっとも社会で役立つ実践的な勉強ともいえます。

現在、経済学の世界でも、行動経済学やゲーム理論はベストセラーの常連です。交渉術の入門書として、メンタリストDaiGoさんの「超トーク力 心を操る話し方の科学」を読んでみるのもいいかもしれません。

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