経済単語

あ行

異時点間の消費・・・消費者理論の最適消費の一部であり、現在と未来についての所得と消費の配分を考察する。利子率を考慮することで、人生を通じた最適な消費行動を導く長期的な消費理論。

エッジワース・ボックス・・・均衡に関する一般理論。2人2財モデルで、無差別曲線、予算制約線を用いて、見えざる手の機能を説明する。競争市場において、価格調整メカニズムでパレート最適kが達成されることを説明する際に用いられる。

か行

外部性(Externality)・・・市場の失敗の代表。取引当事者以外の外部にいる人々にも影響を与えることから、外部性と呼ばれる。取引当事者以外に悪影響を与えるが外部不経済と、よい影響を与える外部経済のふたつに大別される。

寡占(Oligopoly)・・・市場を数社で支配している状態のこと。

完全競争市場(Perfect competitive market)・・・完全競争市場の条件は、次の4つの前提が必要とされる。①多数の市場参加者、②参入、退出の自由、③情報の完全性、④財の同質性。これらが満たされることによって、見えざる手が機能し、市場をパレート最適、社会的総余剰の最大化へと導きことになる。

機会費用(Opportunity Cost)・・・ある選択をしたために、選択できなかった他の選択肢から得られたはずの利得のこと。

限界効用(Marginal Utility)・・・ある財(商品)を、あと1単位消費したときの効用の増加分のこと。

限界効用逓減の法則・・・のどが渇いているときの一杯目のビールがおいしいように、同じものでも追加で注文し消費することによって得られる満足(限界効用)は、徐々に少なくなっていく(提言する)というもの

限界費用(Marginal Utility)・・・あと一単位、生産量を増やしたときに発生するコストのこと。数学的には、費用関数(可変費用関数)を微分した値

効用(Utility)・・・ある財を消費したときに得られる満足度、幸福のこと。

公共財(public goods)・・・非競合性(24時間いつでも利用可)と非排除性(誰でも利用可)を併せ持つ財を純公共財、どちらか一方の性質を持つ財を財を準公共財と呼ぶ。

さ行

市場の失敗(market failure)・・・本来であれば、完全競争市場のもと、見えざる手が機能し、パレート最適の状態へと近づいていくはずのところ、様々な阻害要因のせいで、見えざる手がうまく機能しない状態のこと。見えざる手そのものを否定するのではなく、完全競争市場の前提がみたされていないことを重視する。①外部性、②費用逓減産業、③情報の非対称性などが代表例で、他にも、不完全競争市場(独占)や公共財を市場の失敗で取り扱うケースもある。

社会的総余剰(Social Surplus)・・・一般的には消費者余剰と社会的総余剰の合計。政府が介入している場合には、消費者+生産者+政府の余剰の合計となる。

消費者余剰(Consumer Surplus)・・・消費者の満足度のこと。消費者が商品を購入したときに感じる割安感。

生産者余剰(Producer Surplus)・・・生産者の満足度のこと。均衡価格で売ることで得られる粗利潤のこと。

相対的貧困率・・・世帯の所得が、その国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない状態のこと。

総費用(Total Cost)・・・費用は生産量に応じて変化する可変費用(Variable Cost)と、生産量に関わりなく発生する費用である固定費用(Fixed Cost)のふたつに分けられます。総費用とは、これらを合わせた費用のことです。

粗利潤・・・収入から可変費用を引いたもの。固定費用を払う前のもうけのこと。

た行

独占(Monopoly)・・・市場を一社で支配している状態のこと。

独占的競争(monopolistic competition)・・・競争相手は多数いるが、差別化を成し遂げているため、独占企業のようにふるまうことができる状態のこと。

な行

ナッジ・・・日本でもおなじみの行動経済学者、リチャード・セイラー教授の著作で使用されているワード。人々に理想的な意思決定をしてもらうために、本人にきづかれないようにそっと背中を押してあげるような仕掛けを社会に組み込むこと

は行

パレート改善・・・他の誰の効用水準も下げることなく、だれか一人でも効用水準を上げることができる状態こと

パレート最適・・・だれかの効用水準を下げることなく、他の誰の効用水準も引き上げることができない状態のこと

非競合性(non rivalryness)・・・公共財の持つ性質のひとつ。誰かが利用しているときに、他の誰かが利用できなくなるということがないよう必要十分な量が供給されていること。24時間いつでも必ず利用できる。この性質のため、普段は公共サービスが過剰に見え、税金の無駄遣いなどの批判を受ける原因にもなる。

非排除性(non excludability)・・・公共財の持つ性質のひとつ。誰でも利用できるというもの。ただし、費用(税金)を負担していなくても利用できるため、フリーライダーなどの問題が生じる可能性がある。

費用逓減産業(decreasing cost industry )・・・鉄道や電力、水道、ガスなどのインフラ産業が代表的。膨大な設備を保有するため、固定費も膨大であり、規模のメリットを活かすためには多くの顧客を相手に商売をする必要がある。そのため、ある程度、規制などで競争を制限し、独占や寡占状態を認め、政府の管理のもとで運営する必要のある産業のこと。また、市場の失敗を是正するために、費用逓減産業では、二部料金制(使用料金+基本料金)などを用いることもある。

複占(duopoly)・・・市場を2社で支配しているケース。

フリーライダー(free rider)・・・公共財の問題点として挙げられる。公共財は24時間だれもが利用できるため、費用を負担せずに、サービスだけを享受しようという誘因にかられることがある。

べーシックインカム制度(basic income)・・・最低限所得保障の一種で、政府がすべての国民に対して一定の現金を定期的に支給するという政策のこと。

ら行

レモン市場lemon market )・・・質に対する情報の非対称性から生じる現象のこと。生産者と消費者との間で情報の非対称性が生じた場合、質の良いもの(ピーチ)は売れず、質の悪いもの(レモン)で市場が満たされるという考え方。

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